晴れのち、雨降り





中学の頃、迷子の巫女服の子供を保護者まで届けた僕は、高校二年のある日、突然この世界に現れた化け物に襲われそうになった。
そしたら、どこかから聞こえてきた少女の声と共に、化け物は霧散し、僕は突然地面に開いた穴に落ち………気付いたら、僕の体は女の子に、しかも狐っ娘と化していた。
二年前の少女、彼女達は実は、僕らの世界で言う'仙狐'と呼ばれる存在だった。自らの安全のために、彼女ら狐巫女は、他種族の巫女と同様に、遥か昔から様々な'害なすもの'を祓ってきたという。
狐巫女の少女、いづなによってこの世界に匿われた僕は、人間界の全て(僕自身の性別も種族も)元通りにするために、'害なすもの'の一つで、人間界を襲った'虚無'祓いに参加する事になった………。

狐が、猫が、兎が、犬が、その他諸々の巫女達が、現世の汚れを祓う和風現代ファンタジー。


詳細設定

隠れ里について
名前:朱居の里
人口:500〜600人程。(ただし住人は全て仙狐又はそれと結ばれた元人間)
環境:閑かな農村の集落が中心部。そこから北方には他の時空と繋がりやすい『星廻の森』、西方、東方、南方にはそれぞれに神社があり、三匹の仙狐(呪力が高い)が結界を維持している。それぞれの神社の名を『茉理神社』『囃子神社』『神楽神社』という。
結界を司る巫女は『宮様』と呼ばれ、全ての狐の尊敬の対象とされている。

属性と相関関係について


呪力が司る属性は以下の通りである。


炎:力、勢いなどを司る。水と対極。風と補強。
水:癒し、静寂などを司る。炎と対極。土と補強。
土:安定、堅固などを司る。風と対極。水と補強。
風:優しさ、衝動などを司る。土と対極。炎と補強。
光:正義、権力などを司る。闇と対極。
闇:安らぎ、恐怖などを司る。光と対極

また発展属性には次のようなものが挙げられる。


音:風+土
時:光+闇
幻:水+風
雷:炎+水

他にも多数の属性があるが、現在のところ確認されておらず、今だ不明である。

現実との繋がりについて


それぞれの神社の鳥居は、各地の稲荷神社の鳥居に繋がっている。
人間界に行くときは、この鳥居をくぐる際に、地名と暗証番号を唱え、呪力を規定位置に込める事により、自らが望む場所へと転移することができる。

稲出村について

人口が600〜700人程の小規模な村。実は人口の一割程狐などの妖(あやかし)が混じっている。
現世における稲荷神社の聖地として扱われている、慶瓜(けいり)神社が村の北側に位置する。
村の商店には、人の姿の仙狐が物を買いに来ていることが多い。主人公が見た巫女服の人間は、仙狐であった可能性も高いのである。
ちなみに主人公の祖父、祖母は慶瓜神社の神主が主催する『太極拳同好会』の会員でもあり、ことある毎に主人公に太極拳の良さを説いてくる……という。 『虚無』関連について

虚無の手先:外見はインプ。知能は低め。人の肉を喰らい、相手の遺伝子を体に取り込む事によって相手にとり憑く事が可能のになる。とり憑いた状態の人は意識を喪失し、体を相手にのっとられる。外見と行動から、容易に区別が可能。手先は人間に憑くと、虚無の分身の元へと連れていくようプログラミングされている。
虚無の分身:巨大な『虚無』の体の一部分が、何らかの生物の形をとったもの。人を取り込むことで力を得る。
『虚無』:未設定。

人物紹介

伊津夏希
主人公。わりと田舎暮らしが長い青年。15→17。性格はわりとお人好し。
現実を素直に受け入れられる人間になろうと努力中。
好きなもの:田舎の森で過ごす時間
嫌いなもの:理不尽、不親切、タバコ
口癖:「認めなくちゃ」「あら?」

いづな
仙狐の少女。大都会で姉とはぐれ、足を捻ってしまったところを主人公が助ける。わりと人見知りが激しいが、主人公にはなついている。
呪力はまだ発展途上。系統的には光・炎。
好きなもの:おんぶ、頬擦り、あぶらあげ
嫌いなもの:一人になること
口癖:「おにいちゃん」「いっしょにいさせて」

かんな
いづなの姉。話すことに慣れていないのか、言葉がたどたどしい。実は人間界のポップスが好き、なのだが、歌う調子はどう贔屓目に見ても演歌である。
呪力は中の上〜上の下。系統的には水・風。
好きなもの:カラオケ、ポップス
嫌いなもの:一部の自己中な人間
口癖:「…………」

神楽の宮
九尾の仙狐。神狐寸前だとも囁かれる無駄にでかい呪力を所持。一応仙狐の集落の長ではあるのだが、普段は趣味と気分に生きる楽天主義者。
呪力系統は闇・水。
好きなもの:趣味に関すること
嫌いなもの:「乙女の秘密よん♪」
口癖:「じゃないのン♪♪♪」「あらぁ♪♪♪」


【前の企画へ】【目録】【次の企画へ】【TOP】