視界が、辺りの熱で歪む。
原因は辺りの熱だけではない。俺の体力が限界に近いと言うことの証明でもあった。
足がふらつくのは、足元が安定していないからだけでない事も明らかだ。


俺はこの『ペリトン砂漠』を中心に活動する隊商、いわゆるキャラバンの一員だった。だった、と言うのは、今の俺はそこから追放された身であるからだ。
一つ前の町で商売に失敗した。その原因は俺の新しい上司が商品の値段を無茶苦茶高く吊り上げて売ったからだ。にもかかわらずその上司は、「こいつの売り方が悪い」などと文句を抜かして、その文句を俺が物心ついた頃からずっと従い続けてきたお偉い方が間に受けやがって、キャラバン追放処分を受け、砂漠の中に置き去りにされたと言うわけだ。
四方に広がる黄金の砂漠、とは聞えがいいが、実際ここにあるのは決して黄金などではなく二酸化ケイ素である。一銭の価値もありはしない。ただ俺の気力を削ぐだけだ。
その上遠くを見れば蜃気楼が、俺の行く先をあやふやにしている。今さっき俺はオアシスらしきものが見えたが、それは蜃気楼が見せた幻である事が分かり、絶望的な思いでいる。
砂漠の中に追放されることは、こうした風景の中心身共に疲れ果てさせ屍骸すら絶対的孤独のうちに放り込むと言う、まさに絶望的な処刑法である。


もう既にキャラバンからくすねてきた水は尽きた。だんだんと足が動かなくなってきているのが分かる。
意識が、朦朧として―――




(……………ん?)
次に目を醒ましたとき、俺は仰向けに横たえられていた。
額に何かひんやりしたものが乗っかっている。疲れの所為か、まだ体は動かないので何が乗っているのかは分からないが、感触から推測するに恐らくは水を吸わせた綿か何かだろう。
………ぼやけた視界がはっきりしてきた。
やや暗い気がしていたのは夜だからだろうと思っていたが、どうやら洞窟の中だからであったようだ。俺が寝ていたのは先程まで歩いていた砂の上などではなく、ややひんやりとした岩の上であることからもそれが分かる。
………?
洞窟?
記憶を辿ってみる。
俺が歩いていた場所の四方に、それらしき場所は見えていなかった。しかも洞窟に辿り着いた記憶は俺の中に存在しない。だとすると、一体誰が――――



「お兄ちゃん!目を醒ましたんだねっ!」



突然、活発な透る声が、洞窟に反響した。声の主を探すために上半身を起き上がらせて振り向くと、そこには、年齢にして15,6くらいの一人の、小麦色の肌をした、わりと可愛らしい少女がいた。
長く薄い布地一枚を体に巻いて、それを衣服代わりにする、この地域独特の衣装を身に纏い、額や首には黄金のティアラやネックレスをつけている。この辺りの民族――砂の民――は移住が多いため、金目のものは全て身に付けるのだと言う話を、キャラバン時代に聞いた。と言うことは、この娘は砂の民出身か。
その少女は駆け出しざま俺の体に飛込んで、そのまま抱きついた。
「あぐっ!」
当然病み上がりに等しい、しかも長座の状態で少女の体重プラス加速分の力を受け止められる筈もなく、俺は倒れ岩に強か頭をぶつける事となる。
そんな俺の痛みなどつゆも知らない様子で、少女は強く俺を抱き、そして頬擦りしてきた。
「よかった〜。砂漠で倒れてるお兄ちゃんを見た時は、もう死んじゃってるかなって思ったよ〜」
少女の髪、肌、そこから立ち上る香りは仄かに甘く、俺は一瞬痛みを忘れたが………状況が状況だ。多分この娘が助けてくれたんだろう。
「…………君が、助けてくれたのか?」
俺がそう問掛けると、この少女は元気よく頷いて、
「そうだよ〜♪」
はしゃぐように返した。
「……助けてくれて、どうもありがとう」
俺はそう言った上で、
「………で、この洞窟は?」
と尋ねた。俺の記憶にある限り、砂漠の中にこんな場所が見えた覚えはない。
彼女は不思議そうな顔をした。
「え?お兄ちゃんのいた場所からちょっとの所にあるオアシスだよ〜♪知らないの〜?」
知らない。キャラバンにいた期間はかなり長いが、こんな洞窟があるオアシスなど聞いたこともなかった。
「……残念だけど」
少女は少し納得行かないような表情をする。
「………有名だと思ってたんだけどな〜、この場所」
俺は何と無く申し訳ないような気分に襲われた。けど知らないものは知らないのだからしょうがない。
暫くの間、洞窟に気まずい沈黙が満ちる。
その沈黙を破ったのは、少女からだった。
「………そういえば、お兄ちゃんはどうして一人で砂漠旅を?ムチャじゃない?」
「ああ、それはね――」
と言いかけて、俺はこの純真無垢そうな少女に、どこまで事情を話すべきか、と言う問題に、少し黙って考えた。別にキャラバンの事に守秘義務がつきまとうわけではない。ただ、プライドとしての問題。つまり、キャラバンから追放されたことを他人に打ち明ける、その行為に、男として、人として抵抗を持ったのだ。
「………何と無く、そんな気分になったんだ。一人で旅をしたい、ってね」
「へんなの……」
本当ではない、かといってあながち嘘ではない理由を俺が言ったことで、彼女は色々と勘繰り始めた。
「……まさか、彼女にフラレたとか?」
俺の顔が赤くなる。
「ち、違う違う!―――産まれてからずっと、俺に彼女なんていないよ」
慌てて返すと、彼女はほっ、と溜め息をついて、安心したように言った。
「そうなんだ〜♪」
「………?」
その時の少女の口調が、心なしか嬉しそうな響きを含んでいただけではないように聞こえたのは気のせいか?いぶかしむ俺に、少女はドアップで迫る。
ふわり、と彼女の甘い香りが俺の鼻孔を擽る。その途端、先ほどまでの疑問は忘れてしまった。
「ねぇ、お兄ちゃん。別にこれから行く当てもないんでしょ?だったら―――ここに泊まっていかない?」
この申し出に俺は驚いた。
「えっ、でもいいのかい?」
こちら側としては、命を助けてもらっただけで大恩人ではあるのに、その上に泊めてもらうことになるのは、少し申し訳ない様な気がしたが、彼女はあっけらかんとした様子で、
「気にしな〜い気にしな〜い♪」
と、ひらひらと手を振って見せてくれた。
ここまでされては、断るのもさすがに失礼だろう、と俺は考えた。
「………そう言えば、君の名前は?」
「エルマ、って呼んで♪」
「じゃあ、…………ありがとう、エルマ」
彼女――エルマは、どういたしまして、お兄ちゃん♪と、にっこりと微笑んだ。


エルマとの食事で出されたものは、大麦から焼いたと思われるパンにミルクポタージュ、それにこの地方でよく飲まれると言うお茶。この乾燥する地域で、よくもこれだけの水分を他人に易々振る舞えるな、と内心思いながらも、その大盤振る舞いに素直に感謝する事にした。
「あ、この辺りの料理は、整腸作用があるらしいから、食べた後はトイレに向かった方がいいかもよ〜♪」
食事時に言うことではないかもしれないが、エルマが言ったその一言は食後、大当たりすることになり―――、俺は腹の中の排泄物全て、と言っても過言ではない量のそれを、食後に出す填めになった。
俺の腹は、明らかに今までより一回り凹んでいるようだった。


その夜のこと。
エルマとは別の部屋で寝させてもらっていた俺は、どこか体が重いような感じがして目が覚めた。
体の重さの正体は、上に乗っかっていたエルマだった。
「あっはは♪ごめん♪起こしちゃった〜♪」
天真爛漫、と言った四字熟語が似合うような口調で、彼女は謝りながら俺の体から跳び下りた。服装は、昼間よりも露出を強調したような――というより、黄金のティアラ以外何も身に付けていない状態だった。
「な、な………」
驚き、呆気にとられて何も言えない僕を前に、ほぼ産まれたままの姿をしたエルマは体をくねらせながら僕にまた乗しかかる。
「何って?キ・モ・チ・イ・イ・コ・ト♪」
俺の肌をよじ登り、そこまで大きくない胸を俺の胸板に当て、あはぁ、と吐息を吹きかける。
ふわぁ、と甘い空気が俺の鼻孔を擽る。思わずそのまま、為すがままにされても良くなりそうになる、そんな香り。
だが―――
「………下着を脱がさないで、何をするつもりだ?」
エルマは俺の下着に全く手をつける事なく、俺の体に摺り寄っている。一方のエルマは先程も言ったように何もつけていない。この冗談か本気か分からない様子が、俺を冷静にさせた。
「ん〜?尋問〜♪」
そうしてエルマは顔を更に俺に近付ける。吐息が顔にかかるほど近付かれ、俺の心臓が知らず高鳴る。
――こうして見ると、案外色っぽいな――
回りに漂う甘い空気の所為だろうか、俺の思考はどこか定まらなかった。
胸元では、エルマの乳が、いつの間にか服がはだけられていた俺の胸と摺り合い、もどかしいような、それでいてどこか優しい、じんとする快感を伝えてくる。
「ねぇ………♪」
エルマが俺に話しかけてくる。
「………昼間言ったあの理由………本当は違うんでしょ♪ううん、嘘は言ってないけど、大事なことは言ってくれてないよね♪」
意地悪をするような、それでいて少し責め立てるような口調。彼女は俺を真っ直ぐ見つめながら、心を溶かす微笑みと一緒に、こう口にした。
「………」
何故だろう。俺は彼女の瞳には逆らえる気がしなかった。
気付けば、俺は全てを彼女に打ち明けていた。男の下らない意地など、全て忘れてしまったかのように。話している内に、悲しくなって、少し涙を流してしまったかもしれない。
エルマは、俺の話をじっと聞いていた。時々、頷いたり、じっと考え込んだりしながら、それでも真剣に聞いてくれていた感じがした。
俺が話し終えた後、彼女は暫く顔を更にうつ向けていたが、突然、がばっ、と俺に抱きついた。
「………辛かったんだよね………裏切られて…………悲しかったんだよね………」
頬を何度もつよく摺り寄せながら、彼女はまるで全てを癒す聖母のように微笑んだ。
「………忘れさせてあげる♪痛いのも、苦しいのも、全部………だから…………


あたしと一緒に、なろ♪」
最後の言葉が俺の耳に届いた、その瞬間、


ちくっ。


「うっ!」


俺の臍辺りに、針で刺されたような鋭い、しかしどこか鈍い痛みが走り、俺は反射的に彼女を押し退け腹辺りを押さえようとした。だが、俺の腕は、彼女を押し退けることすら出来なかった。明らかに、俺の体重の半分ぐらいしか無かった筈の彼女を持ち上げる力すら、俺は発揮することが出来なかったのだ。
その異常事態に、俺の頭は冷静さを一瞬取り戻し、それと同時に視界に焦点が戻る。
俺の瞳に、うるんだ瞳で視線を合わせているエルマの、その後ろ側で、何かが右に、左に、鎌首をもたげながら揺れている。その色は小麦色をしていた。
その俺の顔を無理矢理エルマは自分の方に向け、キスをしながら唾液を俺に流し込んだ!
飲み込んだ俺は、幽かに体が熱っていく感じがした。一方、彼女の方は、既に呼吸が荒くなりつつあって―――!


彼女のお尻から尻尾が生えていた。先程後ろで揺れていたものは彼女の尻尾だったのだ。


「………あは♪バレちゃったか♪あたしが人間じゃないって♪」 その一言と共に、エルマはむくりと起き上がり、黄金のティアラをその手で外した。
「でも大丈夫♪お兄ちゃんはすんっごく気持ち良くなれるから、心配しないで♪」
そして、
「あ……ああ……!」


俺の目の前で、エルマの下半身が徐々にその形を変えていく………。
尻尾が延びる毎に、尻が盛り上がっていく………。
盛り上がった尻の横から、何本か先端が鏃状になった足が生える………。
それら全てが赤い鱗が覆い尽していく…………。
そして赤く覆われた尻尾の先端から、


ぶしゅっ!


という濡れた音と共に、先端がとがった、金属のような光沢がある何かが飛び出してきた!


俺は、その下半身の形状に見覚えがあった。もっと、小さなもので。
「サソリ………!」


上半身にも変化は現れていた。
比較的黒かった瞳は今や鮮やかな赫色に変わり、肩までだった髪が腰まで延びていた。腰もくびれ、Bだと思われていた乳房が、俺の目の前で徐々に巨大になっていく………!


30秒も経たないうちに、エルマは下半身が全長3mはありそうな巨大サソリの形に、上半身が、顔があどけないながらも、男ならば勃たずにはいられないグラマラスな美女へと、それぞれ変化していた。


「さ………サソリ娘」
その姿を見て、俺はこの砂漠に伝わる伝説を、随分昔に酒場で老人が話していたのを思い出した。


〜この地には、昔から人間とは違う種族がおりまして、その一つにサソリ娘、と言うものがおるのですが、気を付けなされ。
彼女と関わりを持ったら、最早人の世界には戻れませぬぞ〜



人の世界に戻れない…………つまり、死ぬ?
「嫌だぁぁぁぁぁぁぁっ!」
本能的な恐怖から、俺はとっさに動かない体を無理矢理動かして逃げようとした。だが、


「ふっふふ〜♪逃がさないよぉ〜♪」
エルマの方が反応も速かった。一瞬で腕と足の動きを止められ、更に身動きが出来なくなってしまった。
「つっかまっえた〜♪」
そのままエルマは足の爪で器用に俺の服だけを破き、脱がしていく。あっと言う間に、俺は丸裸になってしまった。
「あ……ああ……」
恐怖で表情が固まる俺。その様子に、エルマはいたずらっ子のようで、しかし妖艶な笑みを浮かべた。
「そんなに脅えなくてもいいのに〜。食べたりしないって。ただお兄ちゃんと交わるだけなんだからさ〜♪」
と言いながら、針の先端の形を変え、尻尾を俺の口に突き出した。あまりに突然なことで、反応できなかった俺は、その尻尾をあっさり受け入れてしまう。
「ん!んん〜っ!」
固いかと思われた鱗は、意外なことに人肌のように、いや人肌以上に柔らかく、それでいて弾力も持ち併せていた。針そのものも柔らかく、まるで乳首のような形状をしているようだった。
エルマはその尻尾を俺の口の中で前後に動かす。尻尾は前後に動く度に、関節部分が俺の唇に当たる度にびくん、びくんと跳ね、針の先端から甘い液体が溢れていく。そう、俺はサソリ娘にフェラチオをしていた。そんな倒錯的な行為に、俺は快楽を感じ始めていたのに気付いた。
「あっ!あはぁ!あっ!ああっ!」
前後に動かす度、エルマが矯声をあげた。俺は矯声こそあげられないが、恐怖が徐々に薄らいでいくのを感じた。そして、何かを期待している、とも。
エルマの矯声の間隔が短くなっていくにつれ、俺の心臓が徐々に高鳴っていく。そして、


「ああああ〜〜〜〜〜〜っ!」


びゅるるぅ〜〜〜〜どくっ!どくっ!


尻尾の膨らみが、一気に先端へと近付いていき、俺の口内に熱い液体を発射した!甘い!まるで練乳を更に煮詰めたような甘さだ!
「けほっ!けほっ!」
尻尾が口から抜けると同時に蒸せた俺。いくつか気管支内に入ったらしい。大半の液体を飲み干し、飲みきれなかった液体が口の端から垂れる。
異変は、その直後にいきなり起こった。
「あああああっ!あっ!ああああああっ!」
熱い!体が熱い!ウォッカを一気飲みした時のようだ!俺の逸物が!逸物が熱いたぎりを内に秘めながらびくん、びくんと脈動して肥大化していくぅ!
「どぉ〜?あたしの体液は♪気持いいでしょお?」
体の(特に下半身の)熱さの所為で悶え続ける俺に、エルマは楽しそうな声で言った。
「じゃあ、お兄ちゃんのももらうね♪」
何をするのかといぶかしむ暇も精神的余裕もないままに、彼女は体の向きを180度回転させ、俺の顔の方向に尻を突きだし、そして、

にぢゅううっ!

「あああああああああっ!」
彼女の口が俺のペニスをくわえこんだ!暖かい空気が俺のペニスを包み込む!

くちゅ、くちゅっ、くちゅうっ

彼女は顔を上下させ、人間よりも細長い舌を使って亀頭、カリを重点に舐めほぐす!
そのあまりの快感に、俺は叫びそうになったが、そうはさせないかのように、彼女の陰部が俺の顔に近付いて、

くちゃあっ、とろぉ………

俺の口に大量の愛液を落としてくる!俺は迂濶にも、それを飲んでしまった。


その瞬間、俺の理性は一瞬吹き飛んだ。


じんと甘い、尻尾からの液とは違う甘さの愛液は、口に入れれば入れるほどに求めるようになる依存性を持っていた。それだけではなく、限界を越えていた俺のペニスが更に膨れ上がり、今にも爆発しそうな程に精液を押さえ込んでいた。
俺は無我夢中で彼女の女陰を舐め、愛液を飲み干していた。俺が舌を出す度、彼女の陰唇は大きく開き、そこから大量の淫液を吐き出していた。
人外との69は、やはり人外の手によって終らされた。

こ〜り、こーり

突然エルマが、俺の玉袋を手でやわやわと揉み始め、

ぢゅうううう〜〜〜〜っ!

俺のペニスを猛烈な勢いで吸い上げた!



抵抗など、出来やしなかった。



「ああああああああああああっあああああっあっああああああ!」

どびゅうううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!


まさに噴火。
俺のペニスから出た精液は、エルマの口だけには収まらず、彼女の顔を、髪を白く染め上げた。
「んん〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」

どばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!

同時に、俺の顔にも大量の愛液がかかり、息苦しさから俺は咳をしてしまった。
「………んくっ。ぷはぁっ、濃くて美味しいね♪お兄ちゃんの♪もしかして、童貞?」
いまだ咳き込んでいた俺は、エルマの発言に反応出来なかった。エルマは、それを肯定と受け取ったらしい。
「じゃあ…………、これも初めてかな♪」
「けほっ……な………何を……ふむっ!」
突然、俺の顔に女陰が押し付けられた。同時に俺のペニスにも、何か柔らかなものが押し付けられている。むっちりとして、変形自在な何かが、俺の逸物を両側から挟みこんで、上へ、下へと揉み込んでいる………。
そのあまりの気持良さに、俺は思わず溜め息を漏らしたが、それが声になることはなかった。口どころか顔には相変わらず女陰が押し付けられ、俺の嗅覚を彼女自身の甘い香りで満たしながら、愛液を俺に飲ましてくるからだ。俺は抵抗も出来ず、ただなすがままにされていた。
彼女の愛液を飲むうちに、先程まで大量の精液を出し、今はしぼんでいた俺のペニスが、またむくむくと膨れ出した。
「あ♪もう溜ったんだ♪」
そんな声がしたのは幻聴だろうか。耳元は女陰と顔が接することで産まれる淫らな音が支配していたので、幽かにしか聞き取れなかった。
それが幻聴ではないと知るのに、そう時間はかからなかった。

ぢゅるるるる〜〜〜っ!

突然、エルマが俺のペニスを口に含み、強烈に吸い上げたのだ。俺は完全に不意を突かれることとなって、

びゅるるるるぅぅ〜〜〜っ!

二回目の精を、彼女の口の中に、大量に放ってしまった!その間も、エルマは舌で俺のペニスをいじりまくる!その擽ったさに俺はじたばたもがいたが、その行動は俺に更に愛液を飲ませると言う効果しか産み出さなかった。

ぬちゃあ……………

暫くすると、ようやく女陰が俺の顔から離れた。俺は愛液まみれの顔を自分で拭おうとしたが…………腕が動かない。いや、力が中々入らないのだ。
そんな俺の目の前で、エルマは180度体の向きを変え、俺の顔を見て、にこやかにこう告げた。
「ふふふ♪あたしが綺麗にしてあげるね、お兄ちゃん♪」
そして、俺の顔に自分の顔を近付けると、

ぺろん

「ひっ!」

俺の顔を舐め始めた。

ぺろん、ぺろん

当然の如く、顔を舐められることに馴れていない俺は、舐められる毎に「ひっ」やら「ひゃっ」やら声をあげるが、エルマにそれを気にする様子もない。
エルマが舐めるのを止める頃には、俺の顔はすっかり、愛液の代わりに、彼女の唾液にまみれていた。
舐め終った俺の顔を見て、エルマは淫靡に笑うと、無邪気に、こう言い放った。
「ふふふっ♪じゃ、いっただっきま〜〜〜〜すっ♪」
俺の心に、疑問と得体の知れない恐怖心と―――それに付随して、ある種の期待が渦巻く。
そして、

じゅぶぅぅぅぅぅっ!

「ああああああああああああああっ!」

俺のペニスが、彼女の女陰に一気に呑み込まれた!先ほどまで俺に飲ましていた甘い愛液が逸物にふんだんに塗りたくられ、人間以上に柔かく、襞を沢山持っている内壁が、さわさわ、ふにふにと、優しく俺を攻め立てる!
本来ならば、ここで射精してもおかしくない快感が俺を満たした。だが直前に二回も大量に射精していた俺は、その精液の絶対量が足りず、出したくても出せない、イキたくてもイケない状態に陥った。
エルマはしばらく腰を上下させていたが、どことなく苦しそうな俺の表情を見ると、思わず誰もが身を委ねてしまいそうな聖母の表情で、俺の頭を抱き、そして、

むにゅん

その巨大な乳を俺に押し付けた。快感で緩んでいた俺の口、そこには幽かに自身の乳で濡れていた乳首が入れられた。
赤子の頃の本能だろうか、ほぼ反射的に、おれはその乳首に吸い付いた。同時に、彼女はその巨大な乳房を揉みしだく。

ぶしゅうっ!

大量の母乳がほとばしった!尻尾から出た彼女の体液を更に甘く、そして心を落ち着けるような味にした彼女の乳、その殆んど全てを俺は飲み干す。飲みきれなかった分は、口の端から、まるでよだれのように垂れ落ちる。


変化は、すぐに現れた。


俺の体の奥底から、何か熱い物が沸き上がっていく。その熱は腹の辺りから徐々に股に、そして―――

「…………んんんんんんんんんんんんんんんっ!」

焼けそうな熱が俺のペニスを襲ったかと思うと、

びゅるるるぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜っ!

大量の精液が発射された!それらはエルマの膣内に全て捕えられ、あっと言う間に吸収されてしまった。
「あはぁぁぁん。………ふふっ♪どう?♪あたしの乳はねぇ、吸収されたらすぐ精液になっちゃうの♪」
腰をグラインドさせ、大量の乳を俺に飲ませながら、エルマは熱に浮かされたように話しかけてきた。
射精の快感で反応できなかった俺に代わって、俺のペニスは応えるようにまた精子を吐き出す。
「んんんんんんっ!」
「ほらぁぁっ♪ねぇ♪これならずっとイキ続けることも可能なのぉっ♪」
興奮したように話しかけるエルマ。グラインドの速度も緩急激しくなり、変速的になっていく。同時に、自身の乳房を揉む速度も徐々に速くなり、俺の顔に押し付ける頻度も徐々に増していった。
そして、
「んんんっ!んんんっ!んんんっ!んんんっ!」
彼女が腰をくねらせる度に、俺は声にならない声をあげ、精を彼女に捧げていった!精液も性欲も彼女の乳の影響で尽きることがなく、毒で動かないはずの体も彼女の体を求めて、俺の意識を離れて腰を動かし続けた!ペニスに至っては、完全に精液の蛇口と化してしまっていた!
そして、
「「ああああああああああああああっ!」」
二人とも絶頂を向かえ、俺の意識は一瞬途絶えた。だが、しばらくするとまた回復し、また交わり―――!


………そのまま、どのくらい交わった後だっただろうか、
「さあって♪そろそろ逃げようとした事をお仕置きしないとね〜♪」
小悪魔のような声で呟きながら、エルマはサディスティックな笑みを俺の目の前で見せた。
「…………もう、勘弁してくれ………」
「だ〜〜〜〜〜め♪」
ほとんど命乞いに近い俺の懇願を笑顔であっさり断られた、次の瞬間。

「あぎぃあぁっ!?」

俺の肛門に、何かが、何か固くて太いものが強引に入ってくる!切れる!切れる!俺の菊門がきれるぅぅぅっ!
「あぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「ね〜〜〜〜ぇ〜〜〜〜♪痛いでしょう?あたしの尻尾の表面は固くも出来るんだからね〜♪」
エルマが最早何を言っているのか、俺には分からなかった。ただ、肛門から来る痛みに耐えるだけで精一杯だった。
エルマの尻尾は直腸を突き抜け、大腸の辺りにまで達しようとしていた。尻尾の先端の方だけを柔かくしているのだ。
どうやら晩飯の後のお手洗いで、俺の腹の中身は全て体外に出してしまったらしい。これもエルマの仕業、なんだろうか。

ずぶぅぅぅぅぅぅ………

あぁ………尻尾がずぶずぶと俺の体の中に入っていく………傷付いた部分を擦りながら………。

と、その動きが突然、止まった。今や俺の腹は、尻尾の形が浮かび上がりそうなくらいパンパンに膨れていた。


「痛みでのお仕置きはこれくらいにするね♪」
エルマがそう言った、次の瞬間、

ぼごりっ

尻尾の根本が膨らんだ。それは徐々に前の方に、前の方にと広がっていく。
「あがぁっ!」
俺の尻を限界以上に拡張しながら、体内へ…………まさか!
俺の表情を察して、エルマは妖艶に答えた。
「お仕置き、さいか〜い♪」
そして、


ぶしゃああああああああああああああああああああっ!


「あはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」
「ああああああああああああああああああああっ!」
エルマの体液があっ!俺の大腸や小腸に溜っていくぅ!出したくても入り口は尻尾でしっかりと封をされていてでない!ヤバイ!逆流しそうだ!苦しい!苦しい!
「苦しい?苦しいでしょう?抜いて欲しいんでしょう?」
「ああああああああっ!」
俺は夢中で首を縦に振った。
エルマは優しく、語りかけるように俺に言った。
「だったらさぁ、『逃げ出したりしてすいませんでした。もう二度と、この場所から逃げ出しません』って、謝ってくれたら抜いてア・ゲ・ル…………♪」
その言葉は、俺にとっては禁句もいいところの言葉だった。これを誓ってしまったら、俺はずっと、このサソリ娘と暮らす事になり、人間社会には二度と戻れなくなる。つまり、事実上の敗北宣言。是が非でも人間社会に戻りたい俺としては、絶対に、口が裂けても言えない言葉だった。
その心を知ってか知らずか、若干尻尾を動かして液体を俺の腹の中でかき混ぜながらエルマは俺に、不思議そうに聞いてきた。
「うふふ、強情だね〜♪


でも、どうしてそこまで人間社会にいたいの?自分を裏切ったんでしょ?」


それは、と言おうとして、俺は固まった。
俺は、どうして人間社会に戻ろうとしたんだ?それに、そこまで俺を繋ぎ止めるものはなんだ?
キャラバン?いや、あそこにはもう戻れない。
家族?いや、もう親族はいない。だからキャラバンに入ったんじゃないのか。
通常の生活?いや、このまま戻ったとしても、金目のものをほとんど持っていない
考えれば考えるほど、俺を人間世界に繋ぎ止めるものがいかに弱々しく、頼りないものに思えてきた。
その俺の様子をじっくりエルマは、聖母のような笑みで、悪魔の囁きを口にした。
「ねぇ………ここにいよう?あたしと、ずっと一緒で………。その方がきっと、幸せだよ………」
その囁きに、俺の心が揺らぐ。しかし心の奥底で、俺の、人間の生存本能と言うものが叫ぶ。ここにいてはいけない、身を任せてはいけない、と。それが辛うじて俺の抵抗する意思を支えていた。
「ふ〜ん、本当に強情なんだな〜」
そう口にしながらも、エルマは俺の目を見つめながら微笑んで、やがて、


「…………でも、そろそろかな?」


「………ぇ?」
彼女の台詞に俺が反応した、まさにその瞬間。


「……………ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


何だこの感覚は!全身を焼かれるようで、それでいて優しく抱かれているような感覚は!
「ふふっ♪効いてきたね〜♪
あたしの体液は、ただ相手を痺れさせるだけじゃないのよ〜♪お腹の中に直に入れた時のこれが身体中にまわったら、とことんHな気持ちになっちゃって、もう目の前にいるものを誰でも犯したくなっちゃうの♪それだけじゃなくてねぇ………」
突然、エルマが俺の乳首を、爪が食い込む程につねりあげた!本来ならば痛みに泣き叫ぶが、
「アアアアアアアアアアアアンッ!」
俺の身体中に、稲妻に打たれたかのような強烈な快感が駆け巡った!
「………こんなふうに、痛みが全部、気持良くさせるものに変わっちゃうの♪」
理性すら吹き飛んでしまいそうだった。俺の中に、もはや死の恐怖等と言うものはなく、あるのはただ、快楽のみ。
俺の意識は、快楽一色に染まろうとしていた………。
「ねぇ……お兄ちゃん…………、一緒に、なろ♪」
エルマはやや意識が朦朧としかけた俺の耳に息を吹きかけ、耳たぶを優しく咬んだ。彼女の体液の影響で、じんと、甘い快感が巡る。


苦痛と快感によって精神の限界をとうに越え、心のよりどころもエルマの疑問と甘い誘いで消え失せていた俺の抵抗を崩すのに、駄目押しの一撃であるそれは十分な起爆剤となった。




「ああああああああああああっ!にっ、に、逃げ出したりしてっ、あああああっ、す、す、いましぇんでしたぁっっ!。もう、もう二度とっ、こ、こ、この場所から、に、にっ、にっっ逃げ出しましぇんっ!」




「はい、良くできたね〜。それじゃ、抜くよ〜♪せ〜の♪」
その掛け声と共にエルマが、勢い良く尻尾を抜いた。
瞬間、

ぶしゃああああああああああああああああっ!


「ああああああああああああああああっ!」


腹の中に溜っていた彼女の体液が、俺の腸内を駆け、肛門から一気に排出された!体内に吸収された分の体液の影響か、腸壁が押し広がり、摩擦される度に!凄まじいまでの快感がぁぁぁっ!ヤバい!気持よ過ぎて、狂いそうだぁっ!

びゅるるるるるるぅ〜〜〜〜っ!

そんな俺が射精を我慢できるはずもなく、エルマの膣内に熱い液を叩き込む!それによってさらなる快感が俺にもたらされ、俺の体は最早俺の擦りきれた理性の範疇を超え、ただ本能的にエルマに対して何度も腰を突き出した!

ぐちゅっ!ぬぷっ!ぬぷぅっ!

「あぁんっ!あぁんっ!あぁんっ!」

俺が一突きする度に、エルマが矯声をあげる!その幼くも淫らで、艶やかな声が更に俺の心を刺激する!
「あっ!あらしもっ!あらしもぉぉっ!」
俺の視界の端で、エルマの尻尾が高く鎌首をもたげ、そして………

ずぼおっ!

「アアアアアアアアッ!」

俺の肛門にまた入ったぁっ!さっきまで流れていた液が、俺の体内への侵入をスムーズにするだけでなく、俺の体内の感覚が敏感になって、き、キモチイィィィィィィィィィィィィッ!

どびゅるるぅぅぅぅ〜〜〜〜っ!
尿道を猛烈な勢いで精が駆け、そして飛び出る!本来ならば裂けるような痛みが襲うが今はそれすらも快楽に変化して、あ、ああ、
「アアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
最早何も考えられないぃぃっ!気持良すぎるぅぅっ!
「あはああああんあああんっ!いいのぉっ!いいのぉぉっ!」
ぬぷぅっ!ずぼぉっ!ずぽぉっ!
エルマの尻尾が、もはや全身性感帯と化した俺の肛門でピストン運動を始めた!内壁が鱗によって擦られ、針によってなぞられる度に、肛門が更に拡張される度に、俺の全身に狂いそうなほどの快感が巡る!
そして俺はその快感に身を任せるかのようにエルマに腰を突き出す!
気持良くなったエルマが更に尻尾の動きを速める!
それはどちらかが止まるまで抜け出せない、快楽と快感のスパイラルだった。
そして、



「あああああああああああんんんんっ!」

ぶしゃああああああああああああっ!

大量の体液がエルマの尻尾から俺の腸に直接噴射され、あ、ああ、ああああ、




「……………ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




どぴゅうううううぅぅぅぅぅぅっ!




ぬぷっ!ずちゃっ!ずぷっ!




あはぁぁぁぁぁぁ………!




ぶしゃああああああああああああ………………











「はあぁっ………はあぁっ………」
……あれから、どれぐらいの時間交わっていたのだろう。俺は、最早彼女の体液が全身に回りきって、脈動しているペニス以外体が動かず、息も絶えだえになっていた。
そんな俺を見ながら、エルマは上気した顔で、甘い吐息を俺に吹き付けながら言った。


「うふ…………あたしねぇ、はぁん、お兄さんのこと、本当に気に入っちゃった………」


「………え…………?」
突然、その言葉と共に、


うにゅうっ!!


俺のペニスを包み込んでいた彼女の陰部がさらに広がり、

ずぼっ!

俺の下半身を一気に飲み込んだ!
「え、うわ、わ」


「ずうっと………………一緒で……あはぁ…………いたいの」


ずにゅっ!

ま、まずい!このままだと食べられる!でも体液のせいで力が入らない!それに、
「あ、あは、あはあああああああああん!」
中が!エルマの、サソリ娘の中がぁ!やわやわとして、全身を優しく揉まれていく感じが気持良くて―――

「ああぁあぁあぁあぁあああぁあぁあぁあぁあっ!」

びゅるるるるるーーーーっ!

「あぁあんっ!」
彼女も俺に合わせるようにイッた。また俺は彼女に射精をしてしまったのだ。そのせいで更に体に力が入らなくなる。
「いいでしょう………?はぁん…………ねぇ」

ずにゅるり。

「ああぁあぁあぁあぁあっ!」
や、ヤバイ!腰の辺りまで飲み込まれてきた!このままだと―――
俺は体液の影響と快感の所為で力の入らない腕を何とか動かし、エルマの女陰から体を押し出そうとした。
だが、エルマが、彼女のしなやかな指が腕を撫でると、それに反応してしまって、
「あ、あああっ、ああああああああああっ!」

ずぽんっ!

う、腕が!腕が滑って―――

ずにゅるんっ!

とうとう肩まで飲み込まれてしまった。飲み込まれた部分は優しい快楽を俺の脳に叩き付けてくるが、俺の心は、このまま命がなくなると言う恐怖と、こんな惨めな終り方をする悲しさで満たされていた。
「……たすけて………くれ……」
被捕食者が捕食者に告げたところで、全く意味がない事が分かっていても、それでも言わずにはいられなかった。きっと言った俺の顔は、どうしようもなく惨めな顔をしていただろう。
だが、エルマは、自身の女陰に飲み込まれていく俺の顔にキスをして、唾液を飲ませてから、不思議なことを言ったのだ。



「怖がらなくていいのに〜。何度も言うけど、命をとるわけじゃないから〜」



その言葉の意味を考える間もなく、

ずにゅるりん。


俺の体は全て彼女に飲み込まれた。






彼女の中は、非常に柔らかく包み込む肉壁と、甘い香りを放つ粘性の高い液体で満たされていて、彼女の脈拍と共に、優しく、だが確実に俺の全性感帯を刺激した。その緩慢な刺激の中、俺はもう何度か射精した。
あぁ…………俺はここで溶かされるんだろうな………命をとるわけじゃないと言ってたけど、絶対嘘だろう。飲み込むってことは、俺を食べるってことじゃないか――
そうぼんやりと考える俺のへそ辺りに、何か細い管のようなものが、はいっていき、そして、

どくっ、どくっ


と、なにか、あたたかい、ものを、おれの、なかに…………あれ…………なんだか………ねむく……………




そして俺の意識は途切れた。








「これで、ずうっと、一緒だね………」








数日後、

「ああぁっ、あはあんっ、あぁあんっ、あはぁ!」

ある洞窟の内部にて、一匹のサソリ娘――エルマ――が、尻尾と両手を用いて自慰をしていた。
揉み下した巨大な乳房の先端からは白濁した乳が常に流れ落ち、胸部のみならず下腹部や、巨大な陰唇を前後に擦る赤々とした尻尾の表面を、関節を白く染め上げる。
そのエルマのお腹だが、心なしか、少し丸く膨らんでいる。そして時折、乳で濡れぼそった手で優しくその部分を撫で回しているのだ。
そして、

「はああああああああああああんっ!」
彼女が絶頂に達すると同時に、巨大な女陰から、


ごぽり


と、大量の愛液と共に、何やら白い球体状のものが出てきた。

それは卵であった。大きさにして、およそ七十センチほどの大きさの。

エルマがその卵をいとおしそうに眺めながら、優しく二三回撫でると、それは割れ始め、中から外見年齢七歳くらいのサソリ娘が出てきた。
その顔は、どことなく青年の面影を残しつつ、美少女と言っても過言ではない造形を持っていた。


エルマは、産まれたばかりで左右をきょろきょろしている娘を持ち上げ、母乳を与えながら、母親らしい表情でこう告げた。



「これから、ずっと一緒だよ………」

その娘は、母親の乳から口を放すと、答えた。


「…………ずっと、ままと、いっしょ………」




fin.



書庫へ戻る